日本、過去最高の2位=ブラジルが連覇/FIVBワールドグランプリ2014ファイナル最終日

バレーボール女子のワールドグランプリ(GP)決勝ラウンド最終日は24日、東京・有明コロシアムで行われ、日本はロンドン五輪金メダルのブラジルに0―3で敗れ、初優勝を逃した。日本は4勝1敗の勝ち点12で過去最高の2位。4勝1敗で勝ち点13のブラジルが2年連続10度目の優勝を遂げた。

とのことです。結局のところ、ブラジルの攻撃を防ぐ(ブロックする、あるいはディグする)ことができず、サーブで崩されてこちらの攻撃が単調になり、という試合でした。大会序盤は白星を重ねるけど、最後でボロが出る、といういつものパターンになってしまいました。

私は「ハイブリッド6」の本質を、MBを排し、ある程度ブロックは捨ててディグで頑張り、そのかわりに攻撃の枚数を増やして、相手が取る以上にこっちが点を取ってしまおう、というものだと思っています。が、まず、ディグには限界があります。いくら佐野選手とはいえ、身長は159cmですし、位置取りが優れているとしても守れる範囲には限界があります。あれだけブロックがザルだと、いくらなんでも拾いきれないでしょう。100歩譲って、そこも織り込み済みでそれ以上に点を取れば良いんだ、ということなのかもしれません。それにしては、実況も解説もしきりに「Aパスが返らないとハイブリッド6が機能しない」と言っていた通りに、レセプションが崩されたりトランジションの場面などにおいて、「同時多発位置差(シンクロ)攻撃」(この用語もハイキュー!!のおかげで随分一般的になりましたね)を仕掛ける場面があまりにも少なかったように思います。それではダメなんじゃないの?と私は感じました。MBを排したということは、Aパスが返らないと使えないマイナステンポの攻撃は諦め、ファーストテンポの攻撃を、Aパスが返らない場面でも積極的に使って行こう、という意図の現れだと思っていたんです。それが結局、Aパスが返らないからダメ、だとすると、これまでと一体何が違うのでしょうか。あれならブロックがもう少し増しな分、従来通りMBを普通に入れていた方が良い気がします。

とはいえ、大会初のメダル、しかも銀メダルというのは素晴らしい成績だと思います。他国の多くが調整中、さらに毎度のホームでの開催で有利とは言え、日本もまだまだ調整中ですからその中で最高の結果を出してくれたのではないでしょうか。ハイブリッド6も、正直前述のように「まだその本質を発揮できていない、選手が理解できていない」と感じ、伸び代はたくさんあると思いますので、世界選手権、リオ五輪に向けて、どのように伸びて行くのか見守って行きたいと思います。まさか実況解説の言っていたように、Aパスが返らないと機能しない、で終わるなんてことは無いと信じています。

<追記>

ふと思ったのは、MBを外すことによってそこにレセプションのできる選手を入れ、守備を固めるということも可能だよな、と思いました。攻撃面だけでなく、守備面でも柔軟に対応できるのが、ハイブリッド6の狙いでもあるのかなと。ただ、そこまであれこれ弄くり回されると選手が対応しきれない可能性が高いですが。このブラジル戦でも、中道選手がファーストタッチを行った際のセカンドタッチを、誰もしに行かないでぽとりとボールが落ちる場面がありましたけど、あまりごちゃごちゃ複雑なことをやるとああいった場面が多くなる可能性があります。それを防ぐ為にはあらゆるパターンを練習して体に覚え込ませることですけど、そこまでの時間があるかどうか。

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コメント

仰る通り。リオまで時間があるようで無いです。
太鉄さんは、持ち駒の関係ではなく、何か新しい事をっての方が優先されてるのでは?と思われてるみたいですが、私は持ち駒の関係からの苦肉の策だと思ってます。
去年のモントルーから、平井、岩坂、大竹、川島、島村選手などを試してきたけど、真鍋監督は納得できる人材が見当たらなかった。
勿論、リオまでにある程度成長するだろうという見込みも入れて。
コメントでも、できるならば従来の形がってのも言ってますし。
新しい事を優先するのであれば、間違いなく去年の初めから、手をつけてるでしょう。

そういう背景から、苦肉の策を決断したのだから、後は太鉄さんの仰る通りで時間との勝負です。
課題は、私達以上にスタッフ陣は分かってるでしょうから、見守っていくしかないのかな?と私個人的には思っています。
世界選手権、前哨戦の位置付けの今年のグランプリですが、去年よりは各チームメンバー固めてきてますし、レベルは上がってるそういうなかでの、グランプリ最高位という結果については、素直に喜んでいいんじゃないかな?と思います。

> ゆうさんへ

分かります。>持ち駒の関係からの苦肉の策
でもそれ自体がどうなのかな?本当にMBは人材難なのかな?という思いがあります。
外国勢のMBの攻撃を日本が止められないのは、果たして高さがある、パワーがあるからなんでしょうか?私は違うと思っています。
コンセプトの問題です。
日本のMBの攻撃は、相も変わらずマイナステンポであるように見えます。
全力で助走して全力でジャンプしてファーストテンポでの攻撃を仕掛けられるMBはいないのでしょうか?
大竹選手など、かなり良い線行っているのではと思っていたのですが。
まだ復帰したばかりですが、荒木選手とか、今回参加していた大野選手などもそうですね。
いずれも、学生時代に所謂「速攻」ではなく、高めのセットを打っていた選手です。
まぁ、監督らスタッフのお眼鏡にかなわなかったのだと言えば、素人の私の意見など、今更意味が無いのでしょうが…。
問題は、選手ではなく、コンセプトの問題だと思っています。
しっかりとしたコンセプトの中でできれば、MBの攻撃力は確実に上がると思っています。
ハイブリッド6で複雑なことをやるよりも、そちらの方が完成度を高められる気がしているのですけど、まぁ、言ってもしょうがないですよね…。
とにかくどうなって行くか、見守って行きたいと思います。
残念ながら黙って見守る、という訳にはいきませんが(苦笑)

そう(笑)言ってもしょうがないんです。私個人的には、この戦術には否定的です。結果が物足りないとはいえ井上香選手が、故障前の動きができてきてますし、今年は井上香選手に引っ張ってもらって、平井、岩坂、大竹、島村、大野、平松選手などが切磋琢磨してって状況を予想してました。
切磋琢磨した選手と、ベテラン井上、復帰した荒木選手の出来を比べて、五輪チームと思ってましたから。

だけど、もうこの戦術が動き始めたわけで、やっぱり無理でした。完成しました。っていうどちらかの結論を見ないと、何も言えないなぁっていうのが、私の見解で、黙って見てられないという太鉄さんを否定してるのではないので、誤解しないで下さいね(笑)

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