発展途上のチーム、アタック・守備を鍛えて・三屋裕子氏
読者の方からの情報です。ありがとうございます。
三屋裕子氏による、準々決勝中国戦を終えてのアテネ五輪の総括。
Quoted from NIKKEI NET−アテネ五輪 アテネで得た日本の課題についてまとめてみたい。中国戦でも明らかなように、まずブロック力を高めることが必要だ。日本のレシーブ力は高いとされるが、球を拾うのには限界がある。ブロックが決まれば、次の攻撃にも広がりが出る。またサーブレシーブの精度もさらに高めなければならない。
ブロックに関しては、「ブロックの苦手な選手」がいるというのが問題だと思います。ブロックは組織プレーですから、穴があればそこから破綻します。センターブロッカーを強化すれば良いというものではありませんね。
Quoted from NIKKEI NET−アテネ五輪 第2は守備力の向上だ。中国戦で大友選手が“秘策”のバックブロード(移動攻撃)を決めた。しかしその後、中国は後に残った大友選手をアタックで狙い打ちした。つまり大友選手に限らないが——大山選手、栗原選手もそうだが——攻撃力のある選手ほどもっと守備力をつけてほしい。これは小学生〜高校生のプレーを見ても同じで、打てる人ほど球を拾えない。日本のバレー全体の課題かもしれない。
これには大きく頷いてしまいます。明らかに、攻撃力のある選手であればあるほど、守備力が低い。しかしこれは、「打てる人ほど球を拾えない」のではなくて、「打てる人ほど球を拾わせない」のが問題だと思います。
若い世代で急速に背が伸びると、手足の神経の発達がそれに間に合わず、細やかな動きが苦手になりがちです。正確なパスや、レシジーブが苦手となる訳です。勝利にこだわると、そういった背の大きな子供は、守備をさせず、攻撃に専念させるケースが多いです。守備は比較的小さな子供に任せ、「お前は上がってきたトスを思い切り叩いていれば良い」と、こうなります。
確かに、急速に背が伸びると神経の発達は遅れますが、最も神経が発達するのも子供の頃です。そういった大事な時期に守備をさせず、攻撃にばかり専念させることで、守備の苦手な選手が出来上がってしまう訳です。
一番の良い例が大山選手でしょう。彼女はその恵まれた体格から、幸か不幸か「打っていれば良い」環境でここまで育ってきました。正確には、彼女は守備ができない訳ではありません。ただ、今まで「やらなくても良い」と言われてたことを、急に「やれ」と言われて戸惑っているだけだと思います。
こういった事態は、今の「部活」では今後も発生するケースだと思います。各世代で全国大会優勝を目指し、各世代で、勝つ為に最適な戦術が選択されるからです。
これを防ぐには、やはりジュニアから全日本まで一貫した強化ができるような体制を整えることです。なかなか難しいでしょうが、是非実現して頂きたい。また、指導者の皆様には、あまり勝利に固執し過ぎず、将来の全日本選手を育てるつもりで指導をして欲しいなと思います。
コメント
管理人さん同感です。狩野選手や木村選手は小学校の頃はレシーブばっかり練習してるチームだったと言ってるのを雑誌で見た事あります。環境も大切ですよね。大山選手もレシーブに対する意識が変わってからあんな短期間で上手くなりましたよね。まだまだ遅くないと思うので頑張って欲しいです。決して下手ではないと思いますが迷いがあるというか積極性がないかなと思います。お見合いとか多いしそれで反応が遅れる気がします。
素質はあると思うので積極的に頑張ってほしいです。
投稿者: せい | 2004年8月27日 13:04
失礼いたします。
はい、大賛成です。バレーボールを始めて、まずやらされるのが、オーバーパスとアンダーパスです。その基礎を忘れないでほしいです。
レシーブ練習はきついと思いますけれども、ぜひ毎日続けてください。
そういえば、なかがいち監督(堺ブレイザーズ)がバルセロナ五輪後、こんなことを言っておりました。
「2mを超える選手が、地べた、はいくつばってレシーブしてた。それなら、190ちょっとの自分がやらないわけにはいかない。」(コメント、正確かどうかわかりません。でも、このようなコメントは事実です)
レシーブの大切さを忘れないでください。
以上です。失礼いたしました。
投稿者: 負けてたまるか | 2004年8月27日 15:22
管理人さん、みなさま。いつも楽しい投稿、ニュースありがとうございます。にわかバレーボールファンにとってこのサイトこそ唯一の楽しみになっています。
さて、先日、中学に上がったばかりの長女が日本代表の活躍に影響されてバレー部に入りましたので練習試合を見に行きました。もちろんレベルは底辺だ、とわかっていたものの、そこで目にしたのは技術のレベルではなく・・・悲惨極まりない現場でした。ただ単に日頃のうっぷん晴らしのように怒鳴り散らすだけの「教師」(本当にこの人「先生」なの?っていう人ばかり)折りたたみ椅子にふんぞりかえってミスについて怒鳴り散らす男性教師(公務員?)、あぐらかいてコートの隅から「エールではなく罵声のみ子供たちにあびせかける」女性教師たち・・・彼らたちは子供を褒めて育てる、という観点からのコーチングをただの一度も見ることができませんでした。
確かに教師たちは休日も返上して試合に出ているのですが、それはプロのコーチ、というレベルにも達していない、単なるヘタの横好き、熱心な元選手?バレーファン、なのでしょう。そんな人たちがバレーボールの底辺を支えている、と思うと、頭を抱えてしまいました。またこういった劣悪な教育環境から世界と戦う日本代表にまでなられた選手の方々というのは本当にすばらしい素質と技術と心を持っているのだな、とあらためて感動を覚えました。
たまたまうちの長女は小学校時代に金メダルを輩出している某スイミングスクールで選手育成コースに通っていましたので、その水泳スクールやコーチたちと比較してみると、どう贔屓目にみても、圧倒的にバレーボールのコーチのレベルは低い、低すぎるのです。水泳が金メダリストを育てた方法をもとにカリキュラムを組んで練習をしているのに対して、バレーボールでは近所のバレー好きの親父が子供たちにバレーを教えている、そんなレベルなのです。
レシーブの拾い方も習いたての子供をミスしただけで怒鳴り散らしているのです。子供に必要なのは、「ボールの下に入ってへその前でレシーブしよう!」という技術的なアドバイスですよ。それを怒鳴り散らしている。特に女性監督たちは「これが教師のいう言葉か」と聞くに堪えない暴言を中学生たちにあびせかけていました。・・・そんなレベルの低い人たちに教えられた子供たちが成長し、国際試合で金メダルを目指して戦うなんて・・・ちょっと無謀すぎる。そう感じました。試合中ずっと怒鳴られてばかりではミスがトラウマになって本番に萎縮して力が出せなくなるでしょう。そんなことすらお構いなしで、教師たちは威張りちらし、怒鳴ってばかりでした。
水泳が小学校、中学校、高校での部活ではなく、スイミングスクールでの科学的な指導、育成方法によって、北島選手や柴田あい選手、古くは岩崎恭子選手、鈴木大地選手などメダリストをコンスタントに輩出しているのに対して、学校をベースとしたバレーボールの指導では世界を相手に戦える選手を輩出する前に能力のある子供たちは別のスポーツをするか、辞めてしまうでしょう。バレーボールも金メダル獲得を真剣に望むのなら、今の学校をベースとした指導方法には限界があると思います。(余談ですが、「ゆとり教育」で勉強だけでなくスポーツも国際的にはレベルダウンするでしょう)本当に金メダルを取る、と真剣に考えているのであれば、単なるバレー好きな元選手に任せるのでなく底辺の指導方法まで目を配るべきでしょう。(というか、今の学校単位でのスポーツ指導では国際的に強くするのは限界でしょうし、今のようなやり方でここまで健闘したこと自体、奇跡なんじゃないでしょうか。)
北京やその後に続くオリンピックでバレーボールチームの活躍を期待したいのですが・・・(長文になってしまいました。ごめんなさい)
投稿者: ガツンと一発! | 2004年8月27日 16:14
私も管理人さんと同意見です。一貫した育成システム。
カナにいきなり2ポジションをこなせと言ったって無理だと思いますね。とりあえず形だけでもというところでしょうか。
協会で一貫指導システムなるものがスタートしたようですが、もともとバラバラだったものが簡単にまとまるハズない。監督って結構プライドを持ってるみたいだし、頭固そう。バレー界の事よりも自分のチームの事が最優先だろうし。サッカーに比べて協会そのものもチマチマしてるよね。結果が出せないとスグに監督の首を挿げ替える。すぐにチームが出来上がると安易に思ってるんじゃないの?それにJVAファンクラブサイト。オリンピック中は会員限定で全く見られない。鼻につくのが、バレー人気をアイドル歌手に引っ掛けて盛り上げようとしたり、選手そのものをアイドル化して注目されようとしてる。ファンサイトを見ると中高生の「○○選手の笑顔が大好きー」でしょ。好きなのはいいんだけど、選手として正当に評価してないのかなあ?スポーツは勝ち負けがハッキリしてるから、ナショナルチームが強ければ自然にそのスポーツは注目されるし、強ければVリーグでもお客さんは入ると思うんだけどね。さて、とりあえず五輪には出た。次はメダルに絡むような結果を残さないとバレー人気のリバウンドがあるかも。ちなみに私は感謝デーには行く気がしません。吉原選手を見るのが辛いし、選手は全員好きなんだけど、今回はなんか乗せられた気がする。
投稿者: 強い全日本が好き | 2004年8月28日 15:57