中国スポーツのエリート教育に変化の兆し

2004年アテネ五輪では、中国の躍進ぶりが世界を驚かせた。金メダル数で初めてロシアを抜き、米国に次ぐ32個を獲得。そして来年の北京五輪では、その数をさらに伸ばすことを絶対的スローガンとして、現在は各競技の国家代表が最後の冬季合宿に入っている。そんな“スポーツ大国”を支えるのが、中国独特の選手育成システムだ。優秀なアスリートの卵を幼い頃に選抜し、専門のトレーニングを受けさせて、その後、省代表、国家代表と階段を上り、最終的に五輪出場を頂点とするピラミッド型の育成システムである。そして、そのピラミッドの底辺を支えるのが、全国に221カ所ある『国家体育総局』傘下のスポーツ学校だ。彼らが各地域にネットワークを張り、優秀なアスリートの卵を見つけ出して育成し、このピラミッドへと送り込むのである。

バレーに限った話ではなくて、中国スポーツ界全体の話。

経済成長を遂げる中、「スポーツでの成功」が貧困から脱却する唯一の道だった時代は終わりつつある。

良く「日本も中国などのように徹底した選手育成システムを構築しなければ、勝つことはできない」という声を聞きますが、そのシステムが岐路に立たされていると。

中国の今後に注目したいですね。日本と同じ道をたどるのか、はたまた別の道か…。

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