日本、大激戦を制しセルビア撃破!/2010世界バレー女子第5日
バレーボール女子世界選手権第5日(3日、国立代々木競技場ほか)4連勝中の日本は同じく1次ラウンド全勝のセルビアと対戦。28−26、29−27、18−25、27−25の3−1で勝利し、開幕5連勝とした。
テレビ観戦しました。
いやはやなんというか、とにかく「木村様々」な内容でしたね。木村選手の調子次第で勝敗が左右されるという。木村選手がサーブで崩され、ブロックで押さえ込まれれば第3セットのようにセットを失い、木村選手が神懸かり的な力を発揮すれば第4セットのように大逆転を引き起こす。いやいや、木村選手がそこまでの選手になったということ自体は大変素晴らしいのですけど、あまりにも彼女に頼り過ぎなのが何とも気がかりです。
セルビアですが、テレビで誰かが「男子のようなドカンとでかいトスを上げるバレー」などという、がっかりするほどアホなことを言っていた通り(男子バレーは女子バレーより高速です)(注:これ、私の勘違いでした。男子のように「ファーストパスを高く上げてアタッカーに余裕を持たせる」というニュアンスだったそうです。失礼しました)、旧時代のソ連のような、高めのトスを中心にしたバレーでした。この為、サーブで崩してもあまり意味がなかったですね。
セルビアは、特にニコリッチ選手が徹底してブロックの穴(誰とは言いません)を狙って攻撃してきましたね。トスがきちんと伸びてくれば、常にストレート打ち。ただ、トスが短くなった時にはクロスに打って、シャットアウトされる場面が何度もありました。コース打ちの精度が低かったことが、日本を助けたと思います。
日本のブロックは、先に書いたように、セルビアの攻撃が「速くない」ことに大いに助けられていました。センターブロッカーも、クイックをマークしてから余裕でサイドへ移動して間に合っていました。それが井上選手のブロックへ繋がったのでしょう。もう少し速い攻撃を仕掛けてくるチームには、こうは行かないと思います。
全体的に、セルビアはミスが多かったですね。1セット目も2セット目も、日本はセルビアのミスに助けられた部分が大きかったと思います。前回大会銅メダルの面影は、正直、今回のセルビアからは感じられませんでした。以前より更に雑になった印象です。
正直なところ、試合開始前から日本はこの試合負けると個人的には予想していて、第4セットが終わるまでそう信じて疑わなかったのですが、なんだか良く分からないままに日本が勝ってしまいました。まぁ、運も実力のうちですし、勝ったこと自体は喜ばしいことですし、選手も全力で頑張っていますから、全勝での1次リーグ突破は素直に祝福したいと思います。
しかし課題も山積みですから、今後の戦い方に更に注目したいと思います。
言っておくと、とにかく私は佐野選手が、バックゾーンにおいても2段トスを徹底してアンダーパスで上げるのが気に食わなくて仕方がありません。誰かとにかく納得の行く答えを提示してくれない限り、例え試合中に良いところがあってもそれを素直に褒める気になれず、このネガティブキャンペーンからしばらくは抜け出せそうにありません。納得のいく答えなんて無い気がしていますが。
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コメント
セルビアのバレーは
『男子のように高い攻撃』
ではなく
『男子のようにレシーブを高く上げる』
だったと思います。
サーブレシーブにしろディグにしろ男子のように高く上げることでアタッカーに余裕を持たせられるといった感じの理由だったかと。
まあ、セルビアのサイドは世界の中でも非常に遅い攻撃でしたね。
投稿者: バレー少年 | 2010年11月 4日 07:41
はい,観戦してきましたよ,細かい事は後にしてまず勝った事は讃えるべきでしょう。実際観てて思った事はサーブレシーブが全体的に短い為センターが機能せずサイドに負担がかかったのと佐野選手のアンダートスの悪い面が出た事さらに細かい事を言えばディグの時の位置と体の向きですかね,まぁいきなり上手くなる事はないので選手個人が修正できるところは修正してより安定したプレーを心がけていくしかないですね。1次R勝ち点10なので2次R最悪2敗してもセミファイナル進出の目がでてきました,少なくと前回よりは上の順位を目指してほしいです。
投稿者: ニシキ | 2010年11月 4日 09:52
木村選手 大エースに成長しましたね!難しい後ろからの二段トスを際どいコースに打てる選手今までいなかった。周りの選手達もサーブにしろスパイクにしろ際どいコースに打てるだけの勝負強さは今までなかった。二次リーグでの戦い方が本番だと思います。なんとか勝たしてあげたいそんな気持ちにさせてくれる。頑張れ日本
投稿者: オールドファン | 2010年11月 4日 10:06
管理人様、同感です。木村選手が頼りの試合で、ケガや疲労が心配になりました(涙 韓国のヨンギョン選手もこのくらい負担が多いのでしょうか?山本選手の方がオーバーハンドの2段トスあげれるってどうゆーことよ?って見てました。2次リーグ突破は難しい気がしますが、応援します。
投稿者: ナスカ | 2010年11月 4日 11:07
>バレー少年さん
ご指摘ありがとうございます。私の勘違いでしたね。記事本文に追記しました。
>ニシキさん
どうでしょうねぇ、今のままでは前回より上の順位というのは厳しいでしょうから、これから如何に修正していくか何でしょうが…。
>オールドファンさん
あれは木村選手の特異能力でしょうね。ただやはり、その特異能力に頼り過ぎなのが気になります。木村選手だって常に好調なわけではないでしょうから。2段トスを打つのは、江畑も得意ですよね。しっかりと2段トスを上げてあげれば、の話ですけど。
>ナスカさん
日本の場合は苦しい場面になると木村、木村、ですけど、韓国の場合は最初っからヨンギョン、ヨンギョン、ですからね。ヨンギョン選手の方が負担は大きいと思いますよ。そして「だから勝てない」。日本はそうはならないように修正して行って欲しいですね。
投稿者: 太鉄 | 2010年11月 4日 11:58
セルビア戦は両レフトがよく決めきってくれた事とブロック決定数が互角だった事が接戦を物に出来た要因だったと思います。
ああいう展開だとこれまでは両レフトが決めきれず、という流れの試合になっていました。
よく頑張ったけど日本がしたくない展開の試合でした。
サーブのいいチーム相手にはサーブレシーブが乱れた場合、木村頼みを少しでも緩和させる為には山口を栗原に替えるのがいいとおもいますがどうでしょうか?
山口をコンビで使えない展開では竹下もレフトに上げざる終えないと思います。バックアタックの決定率もあまりよくなかったと思うので…
セルビア戦の二枚替えは3ローテ使ってましたね。
とにかく全勝で2次ラウンド進出おめでとう。
中国戦が大事な試合になるでしょう。
投稿者: ちょっぱあ | 2010年11月 5日 03:42
>ちょっぱあさん
栗原選手の使いどころというのは、一つのキーポイントかもしれませんね。
今大会は主に2枚替え要員ですが、2枚替えは荒木選手に任せて、というのも良いかもしれません。
そうすると、MB の代わりがいなくなってしまうのが厳しいですが。
ああ、やはりレシーバーを一人入れているので一枚足りない感じですね。
山口選手と井野選手を足した感じの選手が一人いると良いのですが。
あと、確かに2枚替えを3ローテ引っ張ってましたね。
直前に合流した中道選手では、周りとの連携が不安だったけれど、この1次リーグである程度使えたことで、目処が立ったということなのかもしれません。
投稿者: 太鉄 | 2010年11月 5日 05:59
訂正>>すいません勘違いしてました,日本は2次Rスタート時点で3勝0敗勝点6でした。 ちなみにPoolDの2次Rスタート時点の勝敗と勝点は・ロシア3勝0敗勝点6 ・韓国2勝1敗勝点5 ・トルコ1勝2敗勝点4 ・中国0勝3敗勝点3 です。失礼しました。
投稿者: ニシキ | 2010年11月 6日 12:17