山本隆弘が明かす重圧と戦った現役生活 バレー界けん引したスーパーエースの引退/スポーツナビコラム
5月6日の黒鷲旗全日本選抜バレーボール大会決勝を最後に、パナソニックパンサーズのオポジット、山本隆弘がユニホームを脱いだ。
(中略)
それでも崩れそうになる体と気持ちを幾度も立て直し、技術を磨いて、34歳まで全日本とパナソニックを支えてきた山本に、現役生活を振り返ってもらった。
黒鷲旗を最後に引退された、山本隆弘選手のインタビュー記事。詳細はリンク先で読んで頂きたいのですが、特に最後の方で興味深い話が書かれています。
国内でやっているような近いところでの絡ませ方だと、相手ブロックの手が残っていたり、二度跳びされたりするけど、一歩でも相手ブロックを動かせる状況を作れたら、展開がまったく変わってくると思います。例えば、ミドルをBクイックに入れた時にはライト側のパイプで幅をきかせる。逆にCクイックとレフト側に流したパイプ、というのも有効だと思います。なおかつ両サイドもあるという状況を作れば、(離れた4カ所から攻撃をしかけるため)少なくともブロックが2枚つくことはない。ワールドリーグでも最後のキューバ戦で、宇佐美に、こういうふうにやってみたら? と言って、宇佐美はそれを実践してくれたんですが、確かに相手ブロックが1枚もしくは1枚半になって、間も空いたりしていたので、これは使えるんじゃないかなとすごく感じました。そうやって相手ブロッカーが真ん中に寄るように意識付けしておけば、サイドは終盤楽になります。
いわゆる「スロット差」を用いた攻撃ですね。世界では既に、このような攻撃は当たり前のように行われているわけですが、それをこの時点で山本選手が「ようやく気付いた」ということは、全日本男子では「スロット差」を用いた攻撃は行われていない、首脳陣はそのような指導をしていない、ということなのでしょうか。