男子バレー福澤の意識の変化 エースへと成長させる決意と柔軟さ/スポーツナビコラム
7月6、7日に行われた男子バレーボールのワールドリーグ大阪大会に臨んだ全日本男子は、カナダを相手にセットカウント1−3、2−3で2連敗を喫した。この結果、インターコンチネンタルラウンドを通算3勝7敗のプールC最下位で終え、ゲーリー・サトウ新監督率いる新体制で迎えた初の国際大会は、厳しい船出となった。
福澤選手の変化を中心に伝えるコラム。気になる所いくつか。
福澤は、リバウンドや相手をいなすプレーは「逃げ」だと考えていた。
日本のバレーではとかく「逃げ」ることが嫌われる傾向にありますね。フェイント=逃げということで、フェイントを禁止する指導者も少なくありません。国内で戦うことだけを考えれば、福澤選手ほどの身体能力があれば、それでも問題なかったのでしょう。
意識を変えた福澤は、次に技術面の改造に取りかかった。一番大きかったのは3歩助走を1歩助走に変えたことだ。
この変更については、私としては否定的です。助走の距離を短くすると、余裕が生まれてあらゆる状況に対応できる代わりに、助走のスピードは落ち、ジャンプは低くなり、スパイクの威力が落ちます。スパイクの威力が落ちれば、相手にディグされ易くなるのもそうですが、ブロックアウトを狙った際に、相手の取れない位置まで飛んで行く確率も落ちます。数字の上では効果率が上がっているようですが、果たしてそれは、福澤選手の成長というよりも、チームとしての戦術による部分が大きいのではないでしょうか?
とはいえ、福澤選手がチームの柱の1本として期待されていることは確かです。今年1年で道筋を作れるよう、しっかり応援して行きたいですね。
<追記>
Twitterにて「福澤は一歩助走になどなっていない」との指摘を受け、ワールドリーグ2013フィンランド戦の録画を見返しているのですが、確かに1歩(ラストツーステップ)助走になどなっていませんでした。以前はもっと外の方より、助走開始からトップギアで飛び込んでくるというイメージだったのが、スルスルーっと入ってきて最後の1歩(ラストツーステップ)でドン、と合わせる、といった感じに変わっているにはいるのですが、決して1歩(ラストツーステップ)のみになっている訳ではありません。記事中、この「助走を1歩に変えた」というのは福澤選手の言葉となっていますが、果たして本当に福澤選手が言ったのかどうか。ともかく、どういう意味合いで「1歩助走」という言葉を使われたのか分かりませんが、少なくとも私には事実が正しく伝わりませんでしたので、今後は改善して欲しいですね。