ネクスト4の活躍であぶり出された全日本男子バレーの課題(市川忍)
9月8日から16日間に渡り開催されたワールドカップバレーボール2015男子大会が23日、閉幕した。戦前は苦しい展開が予測された日本だが5勝6敗、11チーム中6位と、予想を覆す成績で大会を終えた。大阪ラウンドの終了時点で3位以下が確定し、上位2チームに与えられるリオ・オリンピックの出場権獲得は叶わなかったが、今大会、10勝1敗で優勝したアメリカ(世界ランキング5位)や2014年の世界選手権で優勝したポーランド(世界ランキング3位)からそれぞれ1セットを奪い、ロンドン五輪の金メダリストであるロシア(世界ランキング2位)とはフルセットの熱戦を繰り広げた。近年の全日本男子の低迷ぶりを見れば、その試合内容は充実したものであり、健闘と表現していいだろう。
石川選手、柳田選手がベンチに下がった際の攻撃力ダウンを「課題」としています。ただ、代わりに入った選手も、バックアタックを打てないわけではないんですよね。何故打たせないのかな?と思っていたのですが、
「(米山さんは)途中から入ってくるので、なかなか厳しい。でも練習では普通にバックアタックを打っているし、コンビも合わせている。米山さんに上げたくないわけではないし、怖いわけでもなくて、単にレシーブに集中してもらっているので、そういう状況を考えて使わなくていいかなと...」
との深津選手のお言葉。うーむ。
今大会の日本の躍進の要因の一つは、深津選手のセットにあったと思っていますが、実はそれがチームとしてのオーダーではなく、個々のアタッカーの要求に合わせただけだった、というのが分かっています。選手依存の部分を極力廃して、誰が入っても高い次元で同じバレーが出来ることが理想のはず。そうしなければ、連戦となる今回のワールドカップのような試合は、勝ち抜けません。
もう一つの課題としてあげられている「オポジットの控え」と併せて、来年のOQTまでには何とかして欲しいですね。