龍神NIPPON・中垣内祐一新監督、火の鳥NIPPON・中田久美新監督が所信表明 全日本男女チーム新監督就任内定記者会見を開催/日本バレーボール協会

公益財団法人日本バレーボール協会は2020年東京オリンピックでのメダル獲得を目指す全日本男女チームの新監督就任が内定したことを受け、本日10月26日(水)、味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)で記者会見を行いました。

というわけで、昨日の記者会見の様子が伝えられています。中垣内氏、中田氏のコメントも掲載されていますが、変にまとめられてしまい大事なところが抜けている気がするので、別の記事を探しましょう。

上記スポーツナビの記事が詳しいようなので、この記事から気になったところをピックアップしていきます。

簡単に決定までの経緯を申し上げます。

まず木村憲治会長兼強化本部長より、監督決定までの経緯が説明されていますが、公募がされなかったことへの言及が一切ありません。そこが気になっているファンは多いと思うのですが、JVAとしてそこを説明する気は一切ないようですね。残念です。

中垣内 率直に申し上げて、再びこういった場所に戻ってきたことについて、不思議な感じが致します。前回の五輪終了後、バレーボール界に非常にご迷惑をおかけし、バレー界からは一度離れました。東京五輪に向けて再び、それも監督として挑戦できること、そして多くの記者の方たちに来ていただいたことに、身が引き締まる思いです。

記事によっては「過去のスキャンダルを謝罪」とありましたが、はっきりとした謝罪の言葉はこの記事では見られませんね。この「バレーボール界に非常にご迷惑をおかけし」が、自分の非を認め、謝罪した、ということになるのでしょうか。

中垣内 正直に言うと、現時点で自分1人で全部をやろうとは思っていません。そういった意味では、多数の指導者の目で指導していきたい。その中には日本人だけではない目を加えたいと考えています。これから石川(祐希)選手はイタリアでプレーしますけれど、それ以外でもイタリアのみならず、どんどんと世界に出て研さんしていってくれるように。環境が許せばですが、後押ししていきたいと思っています。

記事によっては「スタッフに外国人を」とありましたが、これを読むと「選手にどんどん海外へ出て行ってもらって、海外の指導者の指導を仰いで持ち帰って欲しい」というように読めますね。どうなんでしょうか。

中田 そんなに具体的にお答えすることはできないのですが、まずはなぜリオ五輪で結果を残せなかったのかの検証と分析が必要なのかなと思います。(眞鍋政義)前監督がやってこられたことについて、私は方向性は間違っていないと思います。それにプラスして何を付け加えることがメダルへの近道なのか。ちょっとまだ時間がなくて何も動けていない状態ですが、選手選考やスタッフも含めまして、これから。そんなに時間はありませんが詰めていきたいと思います。

具体的に答えられないのは、具体的な策がまだ何もないということなのでしょうか。時間がなく、それを練る時間がなかったと。なのに監督に選ばれたわけですよね。JVAは何を持って中田氏を監督に選んだのでしょうか。

中垣内 とっぴだとか現実的ではないとおっしゃる方がいるかもしれませんが、私は挑戦する以上はメダルを取りたいと考えています。1年ごとのプランについて、ここではまだ申し上げられないのですが、少なくともこの1年はベーシックなところで基礎固めをしたいと思っています。

中垣内氏も同様に「ここでは『まだ』申し上げられない」と。まだ何も決まっていないから言えないのか、何か言えない事情があるのか。

中垣内
(中略)
 20年、それから24年を見据えた人選を行っていきたいと考えていますけれど、特に問題となってくるのがオポジットの考え方だと思います。外国人と同じような高さやパワーのある選手を望むのか。そうではなく、新たなシステムを構築するのか。この選択を迫られると考えています。差し当たって、選手選考の中でオポジットになり得る可能性のある選手についてはピックアップしていきたいと思うのと同時に、それ以外のシステムについても検討したい。現在の世界で主流となっているシステムにとらわれることなく、システムを考えたいと思っています。

オポジットにいわゆる「スーパーエース」ではなく、守備もできるオールラウンダーを入れるというのは、北京時の植田監督が試みていましたね。最終的には併用という形だったと思いますが。それとはまた、異なるアイデアがあるということでしょうか。

中田 ひとつ言えることは高い、外国のバレーと同じことをやっていても勝てないということです。一昨日、世界クラブ(選手権)から心が折れて帰ってきたばかりです(久光は8チーム中6位)。あらためて世界との壁を痛感してここに立っています。身体的なこと、メンタル的なこと、技術的なことそれぞれのレベルアップが必要だと思っています。

 ですが、私は結局バレーボールとはリズムだと。日本のリズム、日本のテンポで、どうやって点数を取るのかという点の取り方の部分。ここを確実なもの、質の高いものにすることによって、もう少し日本人の武器である器用さや忍耐力、つなぎや粘りというところにつながって表現できるのではないかと思いました。

まずこれは私見ですが、日本は外国と同じバレーをやっていたのでは勝てないというより、そもそも同じバレーができないのです。それは身長が低いからではなくて、フィジカルの弱さや戦術理解度の低さ、スキルレベルの低さなどから。要するに「日本は遅れている」のです。そこをまず自覚し追いつこうとしなければ、追い抜くことなんてできません。そして「結局バレーボールとはリズムだと。日本のリズム、日本のテンポで、どうやって点数を取るのかという点の取り方の部分」の意味が全くわかりません。天才と言われたお方らしく、感覚の話をされているようですが。お願いですから庶民にも分かるように説明していただけませんか。おそらく選手も理解できないと思います。

というわけで、記者会見を振り返ってみたわけですが、なんというか、何一つポジティブなところが見えてこないというか。不安が増長されるばかりです。大丈夫でしょうか。

<追記 11:57>
このスポーツナビの記事、インタビューの全文書き起こしなんですかね?違うのかな...。他記事にある中垣内氏の「選手に命令するのではなく、選手が自分で考えて行動できるように手助けをしていくような監督でありたい。」にあたる部分が見当たらないのが気になりました。

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