全日本女子 中田久美監督に聞く(前編)「チームの方向性や課題を明確に示し、それに向けて全員が頑張っています」/バレーボールマガジン
全日本女子バレーボールチームの中田久美監督インタビュー。前編は、現在のチームの様子や選手選考、自身のかつてのポジションでもあるセッターの選手について、お話を伺った。
一点。
中田:今シーズンはレセプションアタックのAパス時の数字を設定し、それをクリアするために日々練習しています。
なんの数字かわからないのですが、以前のインタビューの内容などから、得点率のことを言っているのですかね。Aパスからの得点率を上げようとしていると。
Aパスが入った時よりも、BパスCパスの時の方が得点率が高いというデータがあるからだと思うのですが、どうしてそこまでAパスにこだわるのでしょう。BパスCパスの方が得点率が高いのであれば、BパスCパスで良いじゃないですか。Aパスへのこだわりを捨て、BパスCパスで良いんだよ、BパスCパスからでも十分得点できるんだよ、とすればレシーバーは過剰なプレッシャーから解放され、Aパスが入る率が上がるのではないでしょうか。
そもそもAパスからの得点率が低いのは、難しいことをやろうとするからだと思います。速いセットや複雑な所謂「絡み」にこだわるあまり、選手のスキルが追っつかずにセットが低くなったり、打ちきれなかったりすることが原因かと。BパスCパスからの得点率の方が高いのは、難しいことをせず、単純にアタッカーの打ち易いセットを供給するからアタッカーの能力をフルに発揮できているだけのことだと思います。では、Aパスからでもアタッカーの打ち易いセットを供給するように変えるのかというと、どうもそうではなさそうですよね...。
まずはワールドグランプリですね。