【バレー】全日本女子 中田久美監督に聞く(後編)「初年度は課題をひとつずつクリアするところから」/バレーボールマガジン
バレーボールマガジンのサイトが不調のようなので、こちらから。
中田久美全日本女子監督インタビュー後編は、個々の選手たちについての印象や、外国人コーチの起用に至る経緯、今後の目標などについて、お話を伺った。
さて、特に気になったのがこの部分。
中田:最初に話したAパス時のレセプションアタックの数字を上げるという目標はそのために設定したものです。特にAパス時の決定率、効果率を上げることを基本として、データを積み上げていくべきなんじゃないかと。もちろん、Aパスが入らなかった時の高いブロックに対しての点数の取り方は大事ですけど、それは既に世界の上位に入ってるんです。それなのに、現在の日本はAパスが入った時の数字がよくない。本来の武器であったものがなぜそうなってしまったのかと素朴な疑問を抱きました。Bパス、Cパスの数字がそんなにいいのなら、当然、Aパスの部分を上げたらもっとよくなるはず。海外のチームのいいサーブを何とか上に上げるという作業ももちろん大事だけど、それをAパスに持っていくという技術を追求すべきなんじゃないかとも思います。
BパスCパス時の数字がなぜ良いのか、を考えてはいないのでしょうか。そこに、Aパス時の数字をあげるヒントがあります。レセプションが乱れるからこそ、難しいことはせず、シンプルに、アタッカーに打ち易いセットを供給する。打ち易いセットが供給されれば、世界の高いブロックが2枚、3枚揃おうが撃ち抜く技術を日本のアタッカー陣は持っているわけです。
BパスCパス時の数字がよければ、そこで何をやっているのかを分析し、Aパス時の数字をあげるために生かす、というのが自然な考え方でしょうが、中田監督の話を聞いているとどうも、Aパス時とBパスCパス時を完全に分けて考えているように見えます。
分けてしまうから、Aパスが入ったらこれ、BパスCパスが入ったらこれ、というように、相手に攻撃を読まれやすくなっているのでは。
郎平さんとかジョバンニ・グイデッディさんの下でやっていたという実績もあり、ナショナルレベルの経験があるので、私自身も発見や学ぶところがあるのかな?と思っています。
アクバシュコーチが、今の状況をどう思っているのか気になるところです。彼の意見はどれだけ反映されているのでしょうか。